不動産・引越更新 2026.11.06読了 約6分

バリアフリーリフォームの考え方。手すり・段差・介護保険の住宅改修

木製の階段のクローズアップ

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家の中の小さな段差や、滑りやすい床は、年齢を重ねるとけがの原因になりえます。親と同居する、介護が始まる、自分の将来に備える。そんなとき、バリアフリーリフォームを考える人は多いです。ただ、何から手をつければいいか、介護保険が使えるのかが、分かりにくい点です。

この記事は、厚生労働省や国土交通省、自治体の公開されている情報をもとに、考え方を整理したものです。実際に工事した記録ではありません。制度の内容は、自治体や状況で変わります。お住まいの自治体やケアマネジャーに確認してください。数字は仮の例です。

おうちくん
親の足腰が弱ってきて、家の中が心配です。何から直せばいいですか?
ふどう先生
転びやすい場所、トイレ・浴室・玄関・廊下から見ていきます。介護保険が使える場合もあります。
おうちくん
工事の前に、やることはありますか?
ふどう先生
申請は、工事の前です。順番を間違えると、対象外になることがあります。
親と同居する、または親の家に通う
親の動きを見て、転びやすい場所を確認します。
家の中で、つまずくことが増えた
段差、床材、照明を見直します。
要支援・要介護の認定を受けている
介護保険の住宅改修を使える場合があります。
将来のために、今のうちに備えたい
工事の優先順位を整理して、段階的に進めます。

この記事でわかること

  • バリアフリーで手を入れる場所
  • 介護保険の住宅改修の対象と流れ
  • 費用が決まる要素
  • 会社を選ぶとき・見積もりの注意

手を入れる場所

場所よくある工事目的
玄関・廊下・階段手すりの取り付け、段差の解消、照明の増設立ち座りや、昇り降りを支える
トイレ手すり、洋式便器への取り替え、扉を引き戸に立ち座りと出入りを楽にする
浴室・脱衣所手すり、滑りにくい床、段差の解消転倒を防ぐ
居室床材の変更、段差の解消、扉の取り替えつまずきを減らす

すべてを一度に直す必要はありません。本人の動き方を見て、転びやすい場所から始めると、費用も抑えやすくなります。

介護保険の住宅改修

要支援・要介護の認定を受けている人は、介護保険の住宅改修で、工事費の一部が支給される場合があります。

  • 支給の対象になる工事費の上限は、20万円(住宅改修の支給限度基準額)。1割負担なら、支給は最大18万円
  • 利用者の負担は、原則として1〜3割。残りが支給される(所得で変わる)
  • 対象の工事は、手すりの取り付け、段差の解消、滑りにくい床材などへの変更、引き戸などへの扉の取り替え、洋式便器への取り替えなど、決められている
  • 工事の前に、申請が必要。 着工したあとの申請は、原則として対象外になる

申請の流れ

▼ 図解:介護保険の住宅改修を使う流れ
  1. 1ケアマネジャーに相談する本人の状態と、必要な工事を整理します。
  2. 2工事の見積もりを取る事前申請に、見積もりや図面、ケアマネジャーなどが作る「住宅改修が必要な理由書」が必要です。
  3. 3市区町村に事前申請をする承認の前に、工事を始めないようにします。
  4. 4工事をする承認された内容で行います。
  5. 5完了を報告して、支給を受ける原則は、いったん全額を支払い、あとで支給分が戻る(償還払い)。自治体によっては受領委任払いもあります。

自治体によって、独自の補助がある場合もあります。介護保険の住宅改修と、あわせて使えるかも、窓口で確認してください。

費用が決まる要素

▼ 図解:工事ごとの費用のイメージ(仮の数字)
手すりの取り付け(1か所)
3万円取り付ける壁の下地で変わる
段差の解消(玄関まわり)
8万円工事の方法で、費用の幅が大きい
引き戸への取り替え(1か所)
15万円壁の工事が必要かで変わる
浴室の床・手すり
20万円浴室全体の工事に近づくと、費用が増える

数字は仮の例です。実際は、家の構造、工事の範囲、材料で大きく変わります。

会社を選ぶときの注意

  • 介護保険の住宅改修の経験があるか。 申請の書類や流れに慣れた会社だと、進めやすい
  • 本人の動きを見て、提案してくれるか。 手すりの高さや位置は、体の状態で変わる
  • 見積もりが、項目ごとに分かれているか。 「一式」だけだと、比べにくい
  • ケアマネジャーや、福祉住環境の専門家と連携できるかを聞く
▼ 図解:バリアフリーリフォームを進める手順
  1. 転びやすい場所を、本人と一緒に確認する
    動き方を見て、優先順位を決めます。
  2. ケアマネジャーや市区町村の窓口に相談する
    介護保険の対象になるかを確認します。
  3. 複数の会社に見積もりを依頼する
    項目ごとの内訳を出してもらいます。
  4. 事前申請をする
    承認の前に、工事を始めません。
  5. 工事のあと、使い勝手を確認する
    手すりの位置や、扉の開閉を試します。

よくある失敗と、避け方

失敗1:工事を先に始めて、申請が間に合わない
介護保険は、工事の前の申請が必要です。
失敗2:手すりの位置を、一般的な高さで決める
本人の体格や動き方で、使いやすい高さは変わります。
失敗3:1社の見積もりだけで決める
費用と提案を比べられません。複数の会社で比べます。
失敗4:すべてを一度に工事しようとする
優先順位をつけて、段階的に進めると、費用を抑えやすくなります。

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バリアフリーの工事は、会社によって提案の内容や、介護保険の経験が違います。複数の会社の見積もりを比べたい方は、上の案件が候補になります。

よくある質問

介護保険の認定を受けていなくても、住宅改修は使える?

介護保険の住宅改修は、要支援・要介護の認定を受けている人が対象です。認定を受けていない場合は、自治体の独自の補助がないかを、窓口で確認してください。

工事のあとに、申請しても大丈夫?

原則として、工事の前の申請が必要です。着工後の申請は、対象外になることがあります。

賃貸でも、手すりを付けられる?

勝手にはできません。大家さんや管理会社の許可が必要です。壁に穴をあけない方法もあるので、先に相談してください。

20万円を超えたら、どうなる?

支給の対象になるのは、工事費の上限20万円までです。超えた分は、全額が自己負担になります。20万円は、何回かに分けて使えます。要介護度が大きく上がったときや転居したときは、再度使える場合があります。

まとめ

  • 転びやすい場所から、優先順位をつけて進める
  • 介護保険の住宅改修は、工事の前に申請する
  • 見積もりは、項目ごとに複数の会社で比べる
  • 手すりなどは、本人の動き方に合わせて決める
おうちくん
申請を先にして、優先順位をつけて進めるんですね。
ふどう先生
はい。場所・制度・見積もりの3つを確認すれば、失敗しにくくなります。

アイキャッチ写真: John Cardamone / Unsplash

この記事の先生
ふどう先生

家の売却・リフォーム・引越しの手順にくわしい、ヘルメット姿のカピバラ。

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