不動産・引越更新 2026.10.28読了 約7分

生前整理の進め方。親に切り出す方法・書類と財産の整理・家の扱い

茶色の木製チェストの上の古い写真

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親が亡くなってから、実家の片付けや手続きに追われる人は多いです。どこに何があるか分からない、書類が見つからない、といった状況になると、時間も気持ちも大きな負担になります。

親が元気なうちに整理しておくのが、「生前整理」です。この記事は、法務省や各自治体の公開されている情報をもとに、進め方の考え方を整理したものです。実際に生前整理をした記録ではありません。法的な手続きは、専門家(司法書士・弁護士・税理士)に確認してください。

おうちくん
親に「整理しておこう」と言うのが、言い出しにくくて…。
ふどう先生
「亡くなる前提」に聞こえないように、切り出し方を工夫するのがコツです。進め方も一緒に見ていきましょう。
おうちくん
何から整理すればいいですか?
ふどう先生
書類、お金、物、家の順です。説明しますね。
▼ 図解:生前整理を進める順番
  1. 1親の気持ちを聞く「こうしたい」を先に聞き、尊重します。
  2. 2重要な書類と財産を整理する通帳、保険、権利証、契約書などの場所を把握します。
  3. 3物を仕分ける残す物・譲る物・手放す物に分けます。
  4. 4家の扱いを話し合う将来、住む人がいるか、売るか、貸すかを共有します。
  5. 5記録に残すエンディングノートや遺言書にまとめます。

この記事でわかること

  • 親への切り出し方
  • 整理する書類と財産の一覧
  • エンディングノートと遺言書の違い
  • 業者に頼むときの考え方

親への切り出し方

  • 「自分のため」にする。 「親の持ち物を調べたい」ではなく、「何かあったときに、慌てたくない」と伝える
  • きっかけを使う。 親戚の相続、ニュース、自分の引っ越し、帰省のタイミング
  • 一度で決めない。 「少しずつ話そう」とし、話題を出すだけで終わってもよい
  • 親の希望を先に聞く。 残したい物、会いたい人、家をどうしたいか
  • きょうだいにも共有する。 一人だけで進めると、あとで不信感の原因になる

整理する書類と財産

種類例整理のポイント
預貯金・金融資産通帳、証券口座、ネット銀行金融機関の名前と口座の一覧を作る
保険・年金生命保険、年金手帳(または基礎年金番号通知書)、医療保険証券の場所と、連絡先を控える
不動産権利証(登記識別情報)、固定資産税の通知書名義と所在地を確認する
借入・契約ローン、クレジットカード、サブスク解約が必要な契約の一覧を作る
デジタルの情報スマホ、パソコン、ネットの契約、SNS連絡先やID、解約の手順を整理する(パスワードの保管は慎重に)
医療・介護かかりつけ医、薬の情報、介護の希望緊急時に分かる形にしておく

財産の一覧(財産目録)を作っておくと、相続のときに探す手間が減ります。パスワードや暗証番号の記録は、保管の方法を家族で相談してください。

エンディングノートと遺言書

項目エンディングノート遺言書
法的な効力ない方式を守れば、ある
書く内容気持ち、希望、連絡先、財産の情報など自由財産の分け方など、法的に決めたいこと
向く目的家族に、情報と気持ちを伝える相続でもめないように、分け方を決める

遺言書は、書き方に決まりがあり、間違えると無効になることがあります。自筆で書く「自筆証書遺言」は、法務局で保管してもらう制度(2020年7月開始)があります。保管の手数料や、利用できる条件は、法務局のサイトで確認してください。内容の相談は、司法書士や弁護士に聞きます。

物の整理の進め方

  1. 貴重品と、重要書類を先に探す。 権利証、通帳、保険の書類、印鑑
  2. 思い出の品を分ける。 写真、手紙、趣味の物。親と一緒に見ながら、残す物を決める
  3. 使っていない物から手放す。 衣類、食器、家電など。無理に捨てさせず、親のペースで
  4. 大きな物は、後回しにする。 家具や家電は、最後に業者に頼むこともできる

片付けを業者に頼むときの見方は、遺品整理の業者の記事にまとめています。生前整理にも対応しているかは、業者に確認してください。

家の扱いを話し合う

家の将来は、家族で早めに共有しておきたいことです。

  • 誰かが住む予定があるか。 ない場合、空き家になる
  • 売る・貸す・残す、のどれにしたいか。 親の希望を聞く
  • 名義と、ローンの有無。 確認しておく
  • 親の判断能力が下がると、売却などの契約が難しくなる。 家族信託や任意後見などの準備は、判断能力があるうちに専門家に相談する

詳しい順番は、実家じまいの記事にまとめています。

▼ 図解:生前整理を始める手順
  1. 親の希望を聞く
    切り出し方を工夫し、一度で決めようとしません。
  2. 書類と財産の一覧を作る
    場所と連絡先を、記録します。
  3. 物を少しずつ仕分ける
    親のペースで、残す・譲る・手放すを分けます。
  4. 家の将来を話し合う
    きょうだいにも、共有します。
  5. 必要なら、専門家に相談する
    遺言書、家族信託、税金は、司法書士・弁護士・税理士へ。

よくある失敗と、避け方

失敗1:親の気持ちを聞かずに進める
反発されて、話し合い自体ができなくなります。
失敗2:捨てることを急ぐ
思い出の品を勝手に処分すると、信頼を失います。親のペースで進めます。
失敗3:一人で抱え込む
きょうだいに共有しないと、あとでもめる原因になります。
失敗4:書類の場所を、記録しない
亡くなったあとに探す手間が、そのまま残ります。

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よくある質問

生前整理は、何歳から始める?

年齢に決まりはありません。親が元気で、話し合える間に始めるのが理想です。「何かあってから」ではなく、「落ち着いているとき」に少しずつ進めます。

親が嫌がる場合は?

無理に進めず、時間を置きます。まず、親の希望を聞くところから始めます。第三者(ケアマネジャーや専門家)に入ってもらうと、話しやすくなることもあります。

遺言書は、必ず書いたほうがいい?

義務ではありません。ただ、相続人の間でもめそうな場合や、家や財産の分け方に希望がある場合は、検討する価値があります。内容は、専門家に相談してください。

エンディングノートに、パスワードも書いていい?

盗まれると危険です。保管の方法を、家族で相談してください。

まとめ

  • 生前整理は、親が元気なうちに、書類・財産・物・家を整理すること
  • 親の希望を聞くことから始め、一度で決めない
  • 財産の一覧と書類の場所を記録し、エンディングノートや遺言書で残す
  • 家の将来は、きょうだいも含めて早めに共有する
おうちくん
親の気持ちを聞くところから、始めてみます。
ふどう先生
はい。急がず、少しずつ進めるのが、いちばん長続きします。

アイキャッチ写真: Roman Kraft / Unsplash

この記事の先生
ふどう先生

家の売却・リフォーム・引越しの手順にくわしい、ヘルメット姿のカピバラ。

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