再建築不可・共有名義・事故物件。売りにくい家を「買取」で手放す方法

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相続した実家が古くて誰も住まない。親族と共有の名義になっていて、自分だけでは決められない。建物の前の道が狭く、建て替えができないと言われた。こういう物件は、不動産会社に相談しても「買い手が見つかりにくい」と言われることがあります。
この記事では、こうした売りにくい物件(訳あり物件)を手放す方法として、専門の業者に直接買い取ってもらう「買取」を整理しました。国のガイドラインや法律の公開情報を調べてまとめたもので、個別の物件にあてはまるかどうかは、査定を依頼する会社や専門家に確認してください。
「訳あり物件」にあたるもの
不動産の業界で、ふつうの売り方(仲介)では売れにくいとされる主なケースです。
| 種類 | どういう状態か | 売りにくい理由 |
|---|---|---|
| 再建築不可 | 建物の敷地が、建築基準法の道路(原則幅4m以上)に2m以上接していない | 今の建物を壊すと、新しく建てられない。住宅ローンが使いにくい |
| 共有持分 | 1つの物件を、兄弟や親族など複数人で持っている | 物件全体を売るには、共有者全員の同意が必要 |
| 事故物件 | 室内で事件・事故・孤独死などがあった | 買い手に告知する必要があり、敬遠されやすい |
| 老朽化・空き家 | 長く人が住まず、傷みが進んでいる | 修繕や解体に費用がかかる |
| 借地・底地、境界が不明 | 土地を借りている、隣地との境界が決まっていない | 権利関係の整理が必要 |
事故物件の告知について
国土交通省は2021年に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を出しています。おおまかには、病気などによる自然な死や、日常生活の中での不慮の事故(転倒など)は、原則として告知しなくてよいとされています。ただし、発見が遅れて特殊な清掃が行われた場合などは告知の対象になります。売買の場合は、賃貸のような「おおむね3年」という期間の目安がなく、慎重な扱いが必要です。
告知が必要かどうか迷う場合は、隠さずに査定の段階で伝えてください。後から分かると、契約のトラブルになります。
ケースごとの詳しい手放し方は、それぞれの記事にまとめています。
- 相続した実家が空き家になったときの手続きと期限
- 共有名義の不動産、自分の持分だけ売れる?
- 再建築不可の家は売れる?確認の方法と選択肢
- 借地の上の家を相続したら。借地権を売る方法
- 事故物件を売るときの告知のルールと売り方
- 荷物だらけ・ゴミ屋敷の家を売るには
- 雨漏り・シロアリ・傾きのある家を売るとき
- 市街化調整区域の家や土地は売れる?
「仲介」と「買取」の違い
| 仲介 | 買取 | |
|---|---|---|
| 買う人 | 一般の個人など(不動産会社が探す) | 不動産会社が直接買う |
| 価格 | 相場に近い価格を狙える | 仲介より安くなるのが一般的 |
| 売れるまでの期間 | 買い手が見つかるまで。数か月〜それ以上 | 早い。条件が合えば数週間で現金化できることも |
| 仲介手数料 | かかる | 直接の買取ならかからない |
| 売った後の責任 | 契約不適合責任(欠陥が見つかった場合の責任)を負うことがある | 免除する条件で契約できることが多い |
| 近所に知られるか | 広告を出すので知られやすい | 広告を出さずに進められる |
ふつうの物件なら、まず仲介で相場に近い価格を狙うのが基本です。一方、訳あり物件は、仲介に出しても買い手がつかず、長く売れ残ることがあります。その間も固定資産税や管理の手間はかかり続けます。価格よりも「確実に、早く、手間なく手放す」ことを優先するなら、買取が現実的な選択肢になります。
買取が向いているケース
- 遠くに住んでいて、管理や片付けに通えない
- 相続した物件で、早く現金に分けたい
- 共有持分のうち、自分の持分だけを手放したい(自分の持分だけなら、ほかの共有者の同意なしに売ることができます)
- 事故物件で、近所や知人に知られずに売りたい
- 古くて傷んでいて、修繕や解体の費用をかけたくない
相続した物件は、登記の期限に注意
2024年4月から相続登記が義務になりました。不動産を相続したことを知った日から3年以内に、名義を変える登記をする必要があります(それより前に相続したものも対象です)。売るにも名義の変更が先に必要になるので、相続したまま放置している物件があれば、まずここから手をつけます。
査定を頼む前に用意しておくもの
- 物件の所在地(住所と地番)
- 登記の内容(法務局で取れる登記事項証明書、または権利証)
- 固定資産税の納税通知書(評価額がわかります)
- 共有の場合は、ほかの共有者の名前と持分の割合
- わかる範囲での建物の状態(築年数、雨漏り、傾きなど)と、告知が必要な事情
査定は無料のところがほとんどです。1社だけだと価格が妥当か判断できないので、2〜3社に頼んで比べるのが基本です。価格だけでなく、「いつまでに買い取れるか」「契約不適合責任は免除になるか」「残置物(家具など)の処分は誰がやるか」もあわせて確認します。
訳あり物件の買取を専門にしている会社
訳あり不動産の買取を専門にしている会社です。Webで査定を申し込めます。再建築不可や共有持分など、ふつうの不動産会社で断られた物件の相談先の候補になります。
公式サイトへのリンクは準備中です事故物件の買取を専門にしているサービスです。事故物件や、相続した事故物件の扱いに困っている人の相談先になります。全国に対応しています。
公式サイトへのリンクは準備中です訳あり不動産の専門買取サービスです。ほかの会社と査定額や条件を比べるときの候補にしてください。
公式サイトへのリンクは準備中です掲載している内容は記事を書いた時点のものです。料金やキャンペーンは変わることがあるので、申し込む前に公式サイトで最新の情報をご確認ください。
よくある質問
買取の価格は、どれくらい安くなる?
物件の状態や地域、訳ありの内容によって大きく変わるので、一概には言えません。だからこそ、複数の会社に査定を頼んで比べることが大事です。査定額に大きな差が出たときは、その理由(どこを評価したか、何を差し引いたか)を聞いてください。
家の中に荷物が残ったままでも売れる?
残置物(家具や家電など)があるまま買い取る会社もあります。その場合、処分の費用は買取価格から差し引かれることが多いです。自分で片付けるか、そのまま引き渡すか、査定のときに両方の金額を聞くと比べやすくなります。
直してから売ったほうが高くならない?
リフォームの費用ほど売値が上がらないことも多く、訳あり物件ではとくにその傾向があります。直すかどうか迷う場合は、先に買取の査定を取って、そのままの状態でいくらになるかを確認してから判断します。リフォームの費用を知りたいときは、リフォームの見積もりの取り方を参考にしてください。
査定を頼んだら、必ず売らないといけない?
売る義務はありません。査定額や条件に納得できなければ断れます。査定を申し込むときは、売却を本当に検討している物件について依頼してください。
まとめ
- 訳あり物件は、仲介では売れ残りやすい。早く確実に手放したいなら買取も検討する
- 買取は仲介より安くなるのが一般的。そのかわり、手数料・売った後の責任・期間の面で有利なことが多い
- 相続した物件は、相続登記が義務(3年以内)。名義の変更から始める
- 査定は2〜3社に頼み、価格だけでなく引き渡しの条件まで比べる
アイキャッチ写真: Tierra Mallorca / Unsplash



